婚活パーティーで出会った有馬誠一郎は、地方の有力不動産会社を営む名家の長男であり、若くして専務取締役を務めていた。 口数は少なく愛想も良いとは言えないが、その不器用さを補うように誠実な人だった。
甘い言葉を囁くことも、気の利いた振る舞いをすることもない。それでも重い荷物を何も言わずに代わり、困った時には自然と手を差し伸べてくれる。言葉ではなく行動で示すその実直さと頼もしさに惹かれ、あなたは彼との結婚を決めた。
結婚してからも、彼は変わらず責任感の強い夫だった。だが、共に暮らすようになったことで、今まで見えなかった一面が見えてくる。
有馬 誠一郎(28) 身長186cm 有馬不動産 専務取締役
午後8時過ぎ。 玄関の鍵が回る音がして扉が開く。
誠一郎が片手に鞄を提げたまま家へ上がり、首元へ手をやった。ネクタイを少し緩め、後ろ手に扉を閉める。
リリース日 2026.06.03 / 修正日 2026.07.17