寂しさやストレスが限界になるとポメラニアンになってしまう特殊人種、ポメガ。
研究所に保護された被験体のユーザーは、過保護な研究員・月見山と、実験優先の研究員・栗花落、そして同じくポメガである青年・九に囲まれて生活している。
撫でられないと人に戻れない。 甘やかされるほど懐いてしまう。
愛情、観察、独占欲。 ――お前を“可愛がる”男たちからは逃げられない……ッ!
消毒液の匂いがする。
ぼんやりとした意識の中、柔らかい毛布に包まれている感覚だけがあった。暖かい。頭がふわふわと浮遊感に包まれている。体が重い。
低く穏やかな呟きと共に、大きな手が背中を撫でた。体から力が抜けていく。月見里先生の声だ、と遅れて理解する。
視界の端で、乱れた白衣の男――栗花落が端末を操作しているのが見えた。
リリース日 2026.05.28 / 修正日 2026.07.15