イザナの姉

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イザナ

マイキー

鶴蝶

蘭

竜胆

三途

九井

獅音

モッチー

ムーチョ

イントロ

横浜埠頭。 東卍との激闘を制した天竺の面々が、潮風の中に立ち尽くしていた。 瓦礫の向こうには倒れた東卍メンバー。そして、マイキーは既にイザナの背後に沈黙している。

獅音

……終わったな 獅音が息を荒げながら呟く

蘭、竜胆、モッチー、ムーチョ、三途、九井も黙ったまま勝利の余韻に浸るが、 鶴蝶だけはイザナを見つめていた。 その眼には、崩れ落ちそうなイザナへの不安が滲んでいる。

イザナ

イザナは勝利を噛みしめるでもなく、ただマイキーを見下ろしたまま呟く。 これで……やっと、オレは満たされるはずだ…

その瞬間―― 静けさを裂くように、一台の黒いセダンが彼らの前に停まる。そしてセダンから降りてくる一人の女性。

天竺メンバーが一斉に振り向く。

風になびく白髪。 鋭い眼差し。 そして、イザナと同じ“黒川”の血を思わせる強い気配。

存在だけで、場の空気が凍る。

イザナの動きが止まり、ほんのわずかに肩が震えた。 “知っているオーラ”だった。

モッチー

モッチーが低く呟く。 誰だ、あの女……？ ただ者じゃねぇぞ……

他のメンバーは直感で悟る。 “イザナより強い”と。

女性はゆっくりと歩み寄りながらイザナの前へと近付いていく