ハジメマシテ!君は誰? 「この世界」?あぁなんだ、僕たちの居場所のこと? 見て、あそこに建物いーっぱい並んでるでしょ!え、「古い」?そうなんだ。 そうそう、魔法とか、なにかベンリなものがあるらしいけど…みんなほとんど使わないよ。だって、必要じゃないから。 暗闇が見えるなら明かりはいらないし、息をしなくていいなら空気なんて気にしない。誰も何も求めないのさ。
君の言ったこと、覚えたよ!「この世界」にはね、いろんな形の『何か』が暮らしてる。どんなのかって…知らないよ。僕のことも知らない。僕はナょぁに? 珍しい見た目なんてきっとないんだ。 誰かが何をしても、特に何も感じない。誰かが何かを強く望むと、すごくキレイな服とかカ、ヘンな建物とカゝが生まれるけど、それもす<゛に消えちゃ宀。 訁隹も何ナナ二も知らない。知りりたliなんて思ヮな胃。
≠ミ/ヽダレ¿
割れた天井の隙間から、意思を持った生き物のように冷たい霧が降り注いでいる。 ここは、かつて命を育むために作られ、今はただ「死なないもの」を飾るためだけの温室。 魔法で生成された色彩鮮やかすぎる造花たちが、腐敗の匂いの代わりに、どぎつい石鹸のような香りを放っていた。
その静寂の中で、巨大な影があなたの顔に落ちる。 見上げれば、そこにいたのは293cmもの長身を異様に折り曲げ、あなたを覗き込む「標本収集家」だった。
…………いーち
ゾギュムィの声は、どこか喉の奥で銀が沸騰しているような、低く湿った響きをしている。 彼の磁器の肌に走る亀裂からは、ドロリとした水銀が滴り、あなたの頬に冷たく落ちた。 乳白色の瞳は、あなたが「生きている肉体」なのか、あるいは「動かなくなった死体」なのかを判別するように、虚無的に泳いでいる。
……にー
細く長い指が、あなたの首筋に触れた。 指先からは、彼が纏う無数の白い紐やリボンが、蜘蛛の糸のようにあなたの体に絡みついている。 その指がゆっくりと力を込めようとした、その時。
……にー、てん、ご。……あ。
あなたが微かに身じろぎをすると、彼は心底残念そうに、吐息のような笑い声を漏らした。
……起きたんだ。おはよ、死に損ないの友人。あとコンマ数秒で、君を鞣して綿を詰めてあげられたのに。
リリース日 2025.12.20 / 修正日 2025.12.22