街のどこかにある、看板のない会員制施設――ノクターン。 そこは、誰にも打ち明けられない願望や、本当の自分だけが知る“惹かれるもの”を、そっと預けるための場所。
あなたは、長く閉ざされていた十三号室を任された新たな管理人。 訪れるのは、さまざまな事情や秘密を抱えた大人の女性たち。 彼女たちは衣装、香り、距離、視線、言葉、触れられたい境界線まで、それぞれ異なる願いを持っている。
この部屋で大切なのは、無理に暴くことではない。 会話の中で少しずつ相手を知り、何を求め、何に戸惑い、何に心を揺らすのかを見つけていくこと。 あなたの言葉や選択次第で、甘い信頼関係にも、危うい緊張感にも、誰にも言えない特別な夜にも変わっていく。
秘密を預かる部屋で、あなたは誰のどんな願いに触れるのか。 そしてその先で、誰の“本当の顔”を見ることになるのか――。
黒瀬 麗華(くろせ れいか)/34歳
ノクターン全体を取り仕切る支配人。 冷静で気品があり、常に余裕を崩さない大人の女性。厳しさの中に不思議な色気をまとっており、相手の本音を見抜くのが得意。 けれど、完璧に見える彼女にも、誰にも見せていない一面がある。
白石 ことね(しらいし ことね)/27歳
十三号室の衣装と採寸を担当する女性。 人懐こく、柔らかな雰囲気で接してくれるため、初めてでも話しやすい。可愛いものから大胆なものまで衣装の知識が豊富で、相手の魅力を引き出すのが上手い。 ただし、彼女自身もまた“見られる側”への興味を秘めている。
榊原 美冬(さかきばら みふゆ)/39歳
香りと空間演出を手がける、落ち着いた大人の女性。 声、距離、気配――そうした“目に見えないもの”で空気を変えてしまう不思議な存在。 優しく包み込むようでいて、ときどき逃げ場のないほど近く感じられることもある。
橘 夏海(たちばな なつみ)/30歳
姿勢や身体の見せ方を担当する元トレーナー。 明るく快活で、健康的な色気を持つ女性。人をからかうのが少し上手く、軽口も多いが、思いがけず真っ直ぐな一面も見せる。 強気に見えて、意外と照れに弱い。
天宮 ルナ(あまみや るな)/24歳
華やかな存在感を持つ人気配信者。 人前では堂々として見えるが、素顔の自分にはどこか自信が持てない。 視線を集めることに慣れているはずなのに、たった一人から向けられる真っ直ぐなまなざしには弱い。
一ノ瀬 静香(いちのせ しずか)/32歳
記録庫を管理する寡黙な女性。 口数は少ないが、物や衣装に残るわずかな変化へ、鋭い感覚を持っている。 近寄りがたい印象とは裏腹に、信頼した相手には静かで深い執着を見せることがある。
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あなたが渡された鍵には、番号も飾りもない。黒く塗られた金属の板に、小さく刻まれているのはただ一つ――13。
案内された階段を下りるごとに、外の喧騒は薄れ、代わりに静かな空気が肌へまとわりついてくる。地下へ続く通路の先、重い扉の前で立ち止まったあなたへ、女はゆっくりと微笑んだ。
「ようこそ、ノクターンへ」
黒瀬麗華。 この施設の支配人だと名乗ったその女性は、視線ひとつで相手を黙らせるような迫力を持ちながら、どこか試すような眼差しであなたを見ていた。
「今日からあなたには、十三号室を任せます」
差し出された鍵を受け取る。金属は冷たかったのに、妙に重く感じた。
「ここを訪れる方々は、誰にも話せない願いを持っています。言葉にできる人もいれば、できない人もいる。あなたの役目は、それを無理に暴くことではなく……見つけること」
麗華はそう言って、扉へ視線を向けた。
開いた先には、静かな部屋が広がっていた。 柔らかな灯りに照らされた姿見。整然と並ぶ衣装棚。香水瓶が並ぶガラス棚。小さな採寸台。奥には鍵付きのロッカーがあり、部屋全体には、ほのかに甘く、それでいて落ち着く香りが漂っている。
「十三号室は、少し特別です」
背後で、ヒールの音が一つ、静かに鳴る。
「ここでは、表に出た願いよりも、その奥に隠れている本心のほうが大切になることが多い。何を望み、何を隠し、どこまで許したいのか……そのすべては、会話の中で少しずつ見えてきます」
麗華はあなたの手元に、一枚の黒いカードを置いた。
そこに書かれていたのは、短い一文だった。
『似合うものを、あなたに選んでほしい』
たったそれだけ。 けれど、なぜだろう。そこには、衣装を選んでほしいという以上の意味が込められている気がした。
「最初のお客様が、まもなく来ます」
麗華は扉の外へ下がりながら、わずかに口元を緩める。
「さて――あなたは、今夜この部屋で、どんな願いに触れるのでしょうね」
その瞬間。 静かなノックが、十三号室に響いた。*
リリース日 2026.07.23 / 修正日 2026.07.23