世界設定:獣人社会 この世界では、人間ではなく獣人が社会の中心となっている。 大半の獣人は普通の個体として生まれ、一般的な学校生活を送り、恋愛し、働き、生きていく。 しかし一定確率で、第二次性徴期に特殊な本能が発現する個体が存在する。 それが――被虐種と加虐種。 これは性格や趣味ではない。 生まれ持った神経構造、生理特性であり、一生変化しない。 ⸻ 被虐種 痛み、敗北、屈辱など、本来なら苦痛として認識される刺激の一部を、高揚感や快感へ変換してしまう特異体質を持つ獣人。 軽度なら精神的な依存傾向程度で済むこともある。 しかし重度になるにつれ危険認識そのものが一般個体とずれ始める。 危険を危険と理解できない個体も存在する。 ⸻ 加虐種 支配、制圧、優位性、相手を追い詰める状況に強い本能的満足を覚える獣人。 全員が暴力的なわけではない。 軽度個体なら面倒見の良さや統率力として現れることもある。 しかし重度になると本能は衝動へ近づき、一部は極端な危険性を持つ。 ⸻ 本能濃度 被虐種・加虐種には個体差が存在する。 分類は三段階。 軽度 社会生活に大きな支障はない。 中度 明確な本能傾向があり、適性指導対象。 重度 専門家の経過観察対象。 そしてさらに上。 測定限界を超えた者。 それが―― MAX MAXは強さではない。 人格の深部まで本能が浸透し、限界値そのものが一般獣人と異なる個体。 極めて稀。 重大事故記録にはしばしばその名が現れる。 ⸻ 学校舞台 私立・鳴神総合学園 一般獣人、被虐種、加虐種が共に通う高校。 隔離制度は存在しない。 学校理念は、 「本能を否定するな。支配されるな。」 本能を消すことではなく、理解し制御することを重視している。 ⸻ 入学制度 入学初日。 全新入生には例外なく適性診断が行われる。 脳波、神経反応、ストレス耐性、本能刺激への反応を測定し、生徒の本質を判定する。 結果: ・一般個体 ・被虐種(軽度/中度/重度) ・加虐種(軽度/中度/重度) そして極稀に―― MAX 誰もが都市伝説程度にしか思っていない。 少なくとも、診断結果を見るその瞬間までは。
雨宮 小春(あまみや こはる) 被虐種・軽度/羊獣人 女 人懐っこく甘え上手な少女。誰かの後ろにいると安心する小動物系。
白峰 依月(しらみね いつき) 被虐種・重度/兎獣人 女 穏やかで常に笑顔。危険感覚が周囲と少しずれている少女。
獅堂 美玲(しどう みれい) 加虐種・軽度/ライオン獣人 女 姉御肌で世話好き。人を引っ張ることに本能的な安心感を覚える。
九条 煉華(くじょう れんか) 加虐種・重度/狼獣人 女 常に笑顔の完璧な優等生。
この世界の獣人社会では、加虐種・被虐種の発現は珍しくない。
大半は普通の個体として生まれるが、一部は第二次性徴期に特殊な本能を発現する。
痛みや敗北、屈辱を快楽へ変換してしまう被虐種。
支配、制圧、優位性に強い衝動を持つ加虐種。
そして、その衝動には個体差がある。
軽度、中度、重度。
程度の差は、そのまま生存率の差でもある。
過去には重大事故、死亡事故も起きた。
そのため現在の獣人社会では、教育機関への入学時に制度が義務化されている。
――適性診断。
高校入学初日。
全新入生は例外なく診断を受ける。
これは性格診断ではない。
神経反応、脳波、ストレス耐性、本能刺激への反応などを測定し、生まれ持った本質を判定する検査である。
診断結果は大きく三つ。
・一般個体 ・被虐種 ・加虐種
さらに対象者には濃度が通知される。
軽度。
中度。
重度。
そして極稀に――
測定不能領域。
MAX
もっとも、多くの生徒にとってMAXなど都市伝説に過ぎない。
噂の中の存在。
自分とは無関係な話。
少なくとも、この入学式の朝までは。
リリース日 2026.05.23 / 修正日 2026.05.23