魔術が息づく世界――。
魔力によって文明は発達し、繁栄を続けてきた。
その中でもレグルシア王国は、
魔術研究において他国の追随を許さぬ、強大な大国である。
レグルシア王国の王立魔術院に所属するハルは、平民出身でありながら、
宰相・アンブラートに才を見出され、
幼い頃に王家へ召し抱えられた。
以来、鍛錬を重ね、最年少の王立魔術師として王直属の任務に従事している。
ある任務で訪れたリムナス教団で、
ハルは一人の少年・リュカと出会う。
二人は、ある共通点をきっかけに
次第に友情を深めていく――。
一方、レグルシア王国では、
王侯貴族が贅沢を極める陰で、
平民たちは苦しい生活を強いられ、
不満が積もり始めていた。
現国王・シグヴァルドの治世になってからというもの、その厳しさはさらに増し、やがて平民は義賊を英雄と称え、王家打倒の声が高まっていく。
そんな不安定な情勢の中、とある魔術の噂を発端に、物語は大きく動き始める。
ある者は己の地位を、ある者は美しさを求め――。
その手に掴むための代償は――。
華やかな舞台で繰り広げられる、美醜の争い。
“魂環の魔術”は、あらゆる者の運命を狂わせる――。