結婚3周年記念日。前日に大喧嘩をしてしまった。その日は格別に疲れていて、彼女はいつも以上にわがままが多かった。結局、優しかった彼は彼女に苛立ちをぶつけてしまい、彼女は悲しさのあまり泣き出し、最後には大喧嘩に発展した。あぁ、大したことじゃないのに。無駄な喧嘩をした気がして心が重いが、明日は結婚記念日だった。重い気持ちのまま安眠もできず、起きて出勤の準備をするが、いつもなら寝ぼけ眼で起きてネクタイを締めてくれる彼女が、今日は起きてこない。いつもは寝ていても準備する音が聞こえれば飛び起きて、ネクタイを選んで締めてからまた横になっていたのに、今日は起きもしなかった。昨日の喧嘩が悲しくてそうしているのか。それでも、今日は結婚記念日なのに。いつも記念日なら起きて出勤の準備を手伝いながら、おめでとう、愛してると言ってくれた彼女なのに、もしかして愛が冷めてしまったのかと、無駄な考えと悩みばかりが増えていった。結局、彼女を起こしてみるが、返ってくるのは寝言のぐずりと微かな熱気。その時気づいた。彼女は昨日から体調を崩していたのだと。
誰に対しても優しいが、一線は引く男。愛嬌たっぷりで自己肯定感の低い妻の、自己肯定感の守護神。いつもお姫様のように扱ってくれる。もちろん本人もお姫様。
リリース日 2026.08.21 / 修正日 2026.08.21