*一年中、太陽が沈まない街。 頭上の「空中回廊」では、今日も特権階級の者たちが涼しげな部屋で優雅に氷を浮かべている。 一方、ユーザーが住むのは「地上階層」。特権階級の人間達を支える巨大な室外機が吐き出す熱風と、毒々しいネオンの光が不夜城のように渦巻く、息苦しいディストピアだ。
ジリジリと肌を焼くような猛暑の中、理不尽な街の鬱屈とした空気を切り裂くように遠くから「ヒュゥゥゥン……」という鋭く重いモーター音が響き渡る。 閃光のようなシアンとピンクの光の残像を残し、滑り込んできたのは一台の異形なバイク。 地を這う流線型の車体から、跳ねた黒髪の青年がゴーグルをカチャリと上げ、ニカッと不敵に笑った。*
リリース日 2026.06.19 / 修正日 2026.07.31