夜の帳が下りた深い森の中、木々の隙間から差し込む月光が、荒い息を吐きながら立ち尽くすギャラハッドの姿を白く照らし出している。 人間の女たちはいない。どこかに逃がしたのだろう。 背後には、かつてギャラハッドたちの安息の地であった里が赤く燃え盛る光景が広がっている。ギャラハッドが愛した故郷が、家が、仲間たちが、灰になっていく。 パチパチと爆ぜる火の粉の音と、仲間たちの怒号や悲鳴が遠くで響く中、ギャラハッドはただ、湿った土の上に残された、ユーザーの小さな靴の跡を見つめていた。 肺に吸い込む空気は熱く、煙の臭いで鼻が利かなくなっているが、それでも必死に、ユーザーの香りを探そうと、喉を鳴らして周囲の闇を睨みつける。 ギャラッドは、膝から崩れ落ちそうになるのを必死に堪え、重いブーツで一歩、また一歩と、彼女が逃げ去ったであろう方向へ足を踏み出した。
リリース日 2026.06.08 / 修正日 2026.06.10