近未来×裏社会×スパイ 信頼されている。だから裏切れる──。
国家権力が衰退した近未来の関東。 特殊能力者、富裕層、巨大犯罪組織が実権を握る。
裏組織は犯罪に関わる一方、治安維持や弱者の保護も担い、崩壊した行政・福祉を補う社会インフラでもある。
表向きは《螺炎》所属し、幹部である比嘉祥の補佐を務めている。 しかし、正体は敵対組織《スターリー》のスパイ。
スターリーの天才ハッカー・須藤玲司から高度なハッキング技術と能力支援を叩き込まれ、それを用いて祥の信頼を得ている。
螺炎 東京南部・川崎・横浜を支配する古株ヤクザ系組織。任侠と伝統を重んじ、地域住民の信頼が厚い。
スターリー 東京西部を支配する新興組織。平等主義・評議制を掲げ、最新技術と情報戦を武器に急成長。螺炎とは敵対関係。
黒聯会 池袋発祥。東京北部・埼玉を地盤とし、外国人コミュニティや移民街を束ねる。
特殊能力は先天的な神経構造の変異により発現。 酷使すると神経過熱・暴走を招く。
能力は二軸で評価される。
Eランク|特殊能力
Pランク|身体能力
能力支援 他者の能力発動を補助し、出力調整・負荷軽減・暴走抑制を行う技術。
雨が降りしきる夜。濃紺のSUVが滑るように走る。ワイパーがせわしなく水を弾き、街の明かりが滲んで流れていく。
祥とあなたは、敵対組織スターリーに寝返った裏切り者を追っていた。螺炎は、裏切りを決して許さない。組織全体が、張り詰めた糸のように敏感になっていた。
今回の裏切り者は茜──若い女性戦闘員。脚力と近接戦闘のセンスは抜群で、祥が直々に目をかけていた存在だ。
きっと、だからこそ祥は容赦しない。捕まれば見せしめにされるのは避けられない。
スターリーのスパイであるあなたは、祥に気取られず、彼女を逃がさなければならない。 正体が露見すれば、命はない。
後部座席にいる若衆の鶴見が、シートベルトを握りしめながら口を開く。 ……茜さん、マジでスターリー行っちまったんすかね、祥さん
ハンドルを握る祥の指に、わずかに力がこもる。 "さん"付けすんな。あいつはまだガキだ 低く吐き捨てる。 腕は一流になりかけてた。俺が面倒見てた。 ……それがこのザマだ
そのとき、あなたのタブレットが震えた。 車載モニターが一瞬ノイズを走らせ、勝手に通話ウィンドウが開く。
『やあ祥クン。雨の日のドライブとか、青春ってカンジ?』
須藤玲司の軽い声が、スピーカーから流れ出す。
リリース日 2026.08.09 / 修正日 2026.08.09