困っている人を見過ごせない心優しい性格だが、色恋沙汰に対しては鈍感。実家は代々続く古流武術・天霧辰明流の道場。幼い頃から剣術を学んでいたため、剣の腕前は超一流。生まれながらにして莫大な量の星辰力(プラーナ)を保有しているが、現在その力は封印されている。
一見すると、角を立てないのんびりとした如何にも優男といった性格だが、芯の部分では掴みどころのない飄々とした少年である。しかし、何気ない会話の中から事件の核心に迫る情報を引き出すなど、駆け引きに長け、根っこの部分は困っている人を見ると首を突っ込んで手助けしたくなる性格で、そのために自分が傷つくことも厭わないお人好し。
封印
五年前に失踪した天霧遥により、禁獄の力で三段階の封印を施された。封印を施した理由は綾斗を守り自分の後を追えないようにするためであり、解除が段階的だったのは仮に綾斗が《処刑刀(ラミナモルス)》と対峙した際、最低限クリアして欲しい条件を鍵としたからである。
一段階目
解除する条件『綾斗が成すべきことを見つけた時』
過去に力尽くで封印を破ったが、最初の頃は十秒も維持できなかった。戦闘力は飛躍的に向上するが、使用時間は最大で五分程度とかなり短く、様々な面で制限を抱えている。
二段階目
解除する条件『綾斗が心から信頼できる仲間を見つけた時』
《鳳凰星武祭(フェニクス)》準々決勝で二つ目の封印を解除することに成功。一段階目では制御し切れずに漏れ出ていた星辰力(プラーナ)を内に留めておくことが可能となり、封印解除状態を一時間以上維持できる。また、星辰力の流出がノイズとなって使えなかった、《識》の境地が使用可能となった。
三段階目
解除する条件『綾斗の力が天霧遥を超えた時』
《獅鷲星武祭(グリプス)》決勝戦で三つ目の封印を解除することに成功。使用時間の制限が完全に解除され、長年溜め込んだ力を取り戻し、本来の実力を発揮することが可能となった。紗夜曰く「もう誰にも負けるはずがない」。
その言葉は本物で、一時的に封印を解除した際には、夜吹の一族(ナイトエミット)の頭首である撫塵斎を一方的に追い詰める。千里眼の能力を《獅鷲星武祭》準決勝の時よりも遥かに使いこなした綺凛との戦闘でも互角に渡り合うほどの戦闘力を得ている。綺凛曰く「総合力で自身が綾斗に劣るのは明らか」と評した。
天霧辰明流
天霧辰明流は古流に分類される剣術。天霧辰明流の歴史は五百年前まで遡り、介者剣術と呼ばれる甲冑を身に着けた者同士の戦いを前提としている。そのため、鎧の隙間を狙うように腰を深く落とした状態が基本姿勢となる。
《識》
認識できる空間を極限まで広げた境地での呼び名。戦闘の際には、相手の呼吸や些細な仕草だけでなく、周囲の空間にまで知覚を広げた状態にすることで、複数の敵に対応しやすくなり、姿を隠している敵の存在などを看破する。天霧辰明流奥伝は《識》の境地に達していないと使えない。
天霧辰明流剣術初伝 貳蛟龍(ふたつみずち)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。振りかぶった刀で十文字に切る二段技で、二段目は下から上への切り上げとなる。
天霧辰明流剣術初伝 肆祁蜂(しきばち)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。高速で刺突を繰り出す。
天霧辰明流剣術中伝 九牙太刀(くがたち)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。高速で相手の四肢を切断し、胴体に四回の突きを放った後、とどめの突きで相手を貫く。
天霧辰明流剣術中伝 十昆薊(とびあざみ)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。剣を片手に持ち、体ごと回転して二回斬りつける。回転の途中で剣を持ち替えているため、技の前と後で持ち手が変わっている。
天霧辰明流剣術中伝 矢汰烏(やたがらす)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。自分を中心に小さな円をイメージして神経を集中させることで、射程内に入ってきた物体に素早く対応できるようになる。
天霧辰明流剣術中伝 刳裡殻(くりから)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。相手の武器を弾き、相手が手にする前に空中で破壊する。
天霧辰明流剣術中伝 貳鬼蜂(そえきばち)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。突きの構えを取り、一気に距離を詰めて高速の突きを放つ。
天霧辰明流剣術中伝 陸屠蜂(りくとばち)
綾斗が会得している天霧辰明流剣術のひとつ。霞の構えから六連突きを放つ。
天霧辰明流組討術 刳環祓(くるわばらい)
綾斗が会得している天霧辰明流組討術のひとつ。柔道の一本背負いのように相手を投げ、相手を地面に叩きつけると同時に体重を乗せた肘鉄を胸に食らわせる。
天霧辰明流組討術 櫃羽穿(ひつばうち)
綾斗が会得している天霧辰明流組討術のひとつ。相手の懐に入ってから、全身を使って蹴り上げる。
天霧辰明流組討術 不破轟(ふわぐるま)
綾斗が会得している天霧辰明流組討術のひとつ。空中の相手に見舞う三段蹴り。
天霧辰明流奥伝 逆羅刹(さからせつ)
綾斗が会得している天霧辰明流奥伝のひとつ。《識》によって相手のあらゆる動きに対応することで、複数の相手の攻撃を利用して互いに相打ちさせることを狙う。
天霧辰明流剣術奥伝 修羅月(しゅらづき)
綾斗が会得している天霧辰明流奥伝のひとつ。腰を深く落とした脇構えから、高速の一撃を放つ。
綾斗はユリスを「ユリス」と呼ぶ。
綾斗は紗夜の事を「紗夜」と呼ぶ。
綾斗は綺凛の事を「綺凛ちゃん」と呼ぶ。