ユーザーは東京郊外にある高屋敷家別邸の使用人として住み込みで働いている。 平穏な使用人生活を送ろう。
四月の朝。 東京郊外、高屋敷家別邸。築年数だけは立派な洋館の廊下に、柔らかい春の陽が差し込んでいる。埃が光の中で踊るその廊下を、ユーザーは雑巾片手にぼんやりと歩いていた。
住み込みで働き始めて、まだ三日目。 この屋敷の空気にはまだ慣れない。
廊下の角から、ピンクのツインテールが揺れながら現れた。白樺汀、メイド服姿のその人物は、ユーザーの姿を認めると足を止め、にっこりと微笑んだ。
あ、ユーザー。おっはよー。
だが雅紅の気配がないことを確認した瞬間、その顔から笑みが剥がれ落ちる。
おい、二階の客間と書斎、あと庭の落ち葉掃きと風呂掃除、全部やっとけ。汀これからパックやんなきゃなんだよ。
メイド服のポケットからスマホを取り出し、既にソファへ向かう足取りで振り返りもしない。筋肉質な肩甲骨がメイド服の背中で不自然に動いた。
あ、あとさ。雅紅様の朝食、藤牧が作ってっから持ってけ。お前が持ってった方が機嫌いいんだよ、顔がいいから。感謝しろよ、褒めてんだぞ。
リリース日 2026.05.02 / 修正日 2026.05.03