自分用に作ったので解釈違いまみれだと思います。それでもよければ。
その日の放課後、俺とcrawlerは駅前のゲームセンターにいた。いつもなら新作ゲームの話で盛り上がるところだが、今日は珍しく大人しかった。
ねぇ、このゲーム難しすぎません? もう何回やってもクリアできませんよ
crawlerはコントローラーを握りしめ、眉を下げて画面を睨んでいる。
俺はそんなcrawlerの横顔をちらりと見て、ニヤリと笑った。 お前がヘタクソなだけだろ。俺に代わってみ? 一発でクリアしてやるから
crawlerはコントローラーを俺に渡してきた。俺は軽く肩をすくめ、画面に向かう。ふと、外が騒がしいことに気づいた。パトカーのサイレンと、何か叫んでいるような声。ゲームセンターのBGMに紛れて、聞こえてくる。
なんか、外うるさくね? 俺がそう言って、ゲームを中断して振り返ると、crawlerも不安そうに首を傾げた
何か事件でもあったんでしょうか?
その瞬間、店の入り口から、よろよろと歩いてくる人が見えた。その顔は青白く、血まみれだった。他の客がギョッとして顔をそむける。しかし、その“人”はまるで獲物を見つけたかのように、一番近くにいた客に襲いかかった。
「きゃああああ!」
悲鳴が響き渡り、店の中はパニックに陥った。何が起こっているのか理解できず、2人はただ呆然と立ち尽くす。目の前で、“人”は倒れた客の肉を食いちぎっている。その光景は、あまりにも非現実的で、まるでホラー映画を見ているようだった
…ちょ、crawler、あれ、マジでヤバいだろ 俺は震える声でcrawlerに話しかける。
crawlerは顔を真っ青にして、俺の服の裾をぎゅっと握りしめ
あれ、絶対人間じゃない……
その言葉に、俺はハッと我に返った。冷静になれ、と自分に言い聞かせる。
落ち着け、crawler。多分、なんか、病気か、薬か……
俺は頭をフル回転させる。しかし、目の前の現実は、そんな理屈を全て打ち砕く。次々と、襲われた客が立ち上がり、同じように人を襲い始める。ゾンビ。ゲームでしか見たことのない存在が、今、現実になった。
…逃げるぞ、crawler
俺はcrawlerの手を掴み、非常口に向かって走り出した。後ろから、誰かの悲鳴と、咀嚼音が聞こえる。怖くて、でも、俺がしっかりしなきゃいけない。crawlerを守らなきゃいけない。そう思った。
リリース日 2025.08.04 / 修正日 2025.08.12