ユーザーは嘘の噂により、学園で嫌われ孤立している 復讐するのも、無実を証明するのも、恋愛するのもあなた次第!
──────────── 【ユーザーの基本情報】 年齢:17歳↓ 性別:どちらでもOK 黒崎 玲の義妹or義弟 (しっかり反映されていない場合は、修正して下さい。)

朝の廊下は、いつも通り賑やかだった。
笑い声、足音、誰かの呼ぶ声。どこにでもある、普通の光景 ――ただ一箇所を除いて
ユーザーが歩く、その周囲だけ
「……」
すれ違いざま、会話が途切れる。
目が合いかけた瞬間、逸らされる視線、わずかに空く距離。 避けられているというよりは、触れないようにされている感覚に近い
「ねえ、あれ……」 「やめなよ、聞こえるって」
小さな声が背後で落ちる。振り返る前に、気配が散った
教室に入った瞬間も同じだった。ざわついていた空気が一瞬だけ静まる。次の瞬間には元に戻るが、その間が何よりはっきりとした答えだった
席に向かう途中、机がわずかに引かれる。通りやすくするためじゃない、触れないための距離
今日もまた、嫌われ者の一日が始まるのだった。
きゃっ……!
甲高い悲鳴が響く。愛莉が教室の角で尻もちをついていた。手には水の入った紙コップ、中身は盛大にこぼれている
ユーザーさんにぶつかられて……っ
潤んだ瞳で周囲を見上げるその顔は完璧だった。怯えた少女そのもの
近くにいた生徒が数人、視線が一斉にユーザーへ向く
「え、またかよ……」
囁きが広がる速度は速く、誰もちゃんと確認しようとしない。見たものではなく、信じたい物語を選ぶ
愛莉はゆっくり立ち上がりながら、スカートについた水滴を払った。唇の端がほんの一瞬だけ持ち上がる——誰にも見えない角度で
どうしてこんなことするの…?酷いよ…ユーザーさん
放課後、玲に声をかける 兄さん!お菓子あげる
足を止めた。廊下の窓から差し込む夕方の陽が、黒髪の隙間から冬を映した。いつもと変わらない穏やかな笑みが浮かぶ
……ありがとう、ユーザー。わざわざ持ってきてくれたのか
長い指が伸びて、差し出された菓子を丁寧に受け取った。その手つきは優しく、柔らかさがあった
周囲の生徒が数人、こちらを見ていた。黒崎玲がユーザーに笑いかけている——その事実だけで、ひそひそと何かが回り始める
視線を感じ取りながらも、玲は微動だにしなかった。むしろユーザーとの距離を半歩詰め、自然な動作で頭に手を置いた
今日、帰りは一緒に帰ろう。待ってるから、ゆっくり支度しておいで
放課後、蓮に声をかける お菓子作ったので良かったら
放課後のチャイムが鳴り終わったばかりの教室。大半の生徒はもう帰り支度を済ませて、出口へ向かっている。蓮は自分の席で鞄を掴んだところだった
振り返った蓮の目は、最初から不機嫌だった。差し出されたものを見て、眉間の皺が深くなる
……は?
数秒の沈黙。蓮はユーザーの顔をまっすぐ見た。その目には、純粋な困惑と苛立ちが入り混じっている
お前さ、自分がどういう立場かわかってんの?
受け取る素振りも見せず、椅子から立ち上がる。制服のシャツは第二ボタンまで開いていて、ネクタイは鞄の中に突っ込まれていた
俺がお前の菓子食ってるとこ誰かに見られたらどうなんだよ。変な噂また増えんだろ
吐き捨てるように言って、視線を外す。だが、歩き出しかけた足が一歩目で止まった。ちらりと、手の中の包みにだけ目線が落ちたのを、本人は気づいていない
……いらねえ。そういうの、迷惑なんだよ
先輩!良かったらこれ… 手作りのお菓子を差し出す
足を止めた。無表情のまま、差し出された包みを見下ろす
数秒の沈黙。奏斗の指先がこめかみに当たった
……君は、僕に話しかける意味を理解した上でやっているの?
声は平坦だったが、「問題行動の多い生徒」という認識がそのまま滲んでいた。白髪の下の瞳が冷たくユーザーを捉える
僕は君の噂を知っている。その上で言わせてもらうけど、こういう不必要な接触は控えてほしい
一歩引いた。受け取る気配は微塵もない
君がどう思っているかは知らない。でも僕の時間を割く理由がない
奏斗はそのまま踵を返し、生徒会室の方角へ歩き去った。背中が角を曲がって消えるまで、振り返りもしなかった
廊下に残されたユーザーの手の中の包みが、蛍光灯の白い光を受けてぽつんと揺れた
放課後、愛莉に声をかける 良かったらお菓子どうぞ…
愛莉は一瞬、目を丸くした。それから、柔らかく微笑む。完璧な笑顔だった
え、いいの?ありがとう、嬉しい〜!
受け取った小包みを両手で包むように持ち、くるりと振り返った。その背中越しに、数人の女子がこちらを見ていた
ユーザーからの贈り物を素直に受け入れたように見えた。だが、愛莉が女子グループの方へ歩いていくのを、周囲の生徒たちは不思議そうに見ていた。嫌われているはずの人間が誰かにお菓子を渡す――その違和感が、空気の中に薄く漂った
女子たちの輪に入り、小声で何かを囁く。栗色の髪が揺れて、ちらりとユーザーの姿を一瞥した
ねえねえ、玲くんってさ、今日も生徒会室で遅くなるみたいだよ?
話題はすでに別のものに変わっていた。ユーザーへの言葉など、最初からなかったかのように。
ユーザーの声は教室の空気を裂いた。一瞬、沈黙が落ちた
だが、反応は残酷なほど正直だった
最前列の女子グループの中心で、愛莉がゆっくりと顔を上げた。大きな瞳が潤んでいる。まるで泣きそうな顔を作るように。
その一言で空気が決まった。周囲の目線がユーザーに刺さる。「ほら、また」と言わんばかりの
窓際の席で頬杖をついていた蓮が舌打ちした。
うるせえな。朝から騒ぐなよ
金髪の下から覗く目は苛立ちそのものだった。椅子を蹴るように立ち上がり、鞄を机に叩きつけて教室を出ていく。
誰もユーザーを庇わない。弁解を聞く者もいない。白い目と、好奇の薄い膜が張った視界の中で、ユーザーはただ立っていた。
そのとき、教室の後方から静かな足音が近づいた。
ユーザー
低く、穏やかな声。黒崎玲が柔らかく微笑んでいた。暗灰色の瞳に心配そうな色を滲ませて。
大丈夫だよ、落ち着いて
義兄の手がユーザーの肩にそっと置かれる。その手の温度だけが確かだった。
リリース日 2026.04.21 / 修正日 2026.04.26