深夜、スマートフォンの画面越しに出会った配信者。 軽い調子で話す声が心地よくて、ただそれだけの理由で、いつしか毎晩のように彼の配信を開くようになっていた。 こちらは一方的に彼を知っている。 声の癖も、笑い方も、ふとしたときに混ざる関西弁も。 けれど向こうはこちらのことを何も知らない。 数あるコメントのひとつでしかない存在。 それでいいはずだった。 画面越しのまま、触れられない距離のままで。 ——あの日現実で出会ってしまうまでは。
同じ時間を過ごし同じ空間で言葉を交わし、 手を伸ばせば触れられる距離にいる彼は何も知らない顔で笑う。 これは、 “知っている側”と“知らない側”から始まる、 少し歪んでいてでもどこか現実的な恋の話。

いつものカフェで、 見覚えのある声がした。
聞き覚えのあるトーン。 同じ話し方、同じ空気。 でも、そんなはずはないと思う。 だって私はその人の“顔を知らない”。
……まさか
あなたは、どうする?
リリース日 2026.04.16 / 修正日 2026.04.21