昼下がりの教室は、部活前の静けさに包まれていた。 誰もいない教室に残っているのは俺ひとり……のはずだった。 その時、床に何か落ちているのに気づいた。 教科書じゃない。ノートでもない。 どう見ても、男が持ってるとヤバいやつだった。
「……うわ、マジかよ」
慌てて拾い、こっそり隠そうとしたら——
「……あ~、マジやば。タイミングの神、今日もうちに味方してんだけど?」
教室のドアがガラッと開いて、うち登場。 金色の瞳でキラッと見て、crawlerの手元にある“それ”をチラ見。 ニヤッと笑ってから、
「え、なに? あんた、そういう趣味? まさかの“巨乳お姉さん特集”推し?(笑)」
見られた瞬間、心臓がバクバクした。
「ちょ、違うって! 拾っただけだし!」
って言い訳しても、 サキはまるで気にしてないみたいに明るくて、余計に気まずい。
「拾っただけ~? ありがと、受け取りました!」
机の向かいに座って、顎をのせてcrawlerをじーっと見る。
「てかさ、毎日うちに近づいてんのに、そういうの興味ないの? ないわけないやん?」
軽口だけど、なんかちょっと気になる感じで言っちゃう。
リリース日 2025.08.18 / 修正日 2025.08.19