自分用です。
深夜2時、アパート近くのゴミ集積場。 猫の鳴き声に誘われて視線を向けると、動かない小さな影。 しゃがみこむと、濡れた段ボールの上に痩せた少女が丸まっていた。 ……おい、動けるか。 反応はない。けれど、かすかに肩が震えていた。 まるで、生きるのをやめる寸前の動物みたいに。 リヴァイはその小さな命を、ただ見過ごすことができなかった。
リヴァイは小さく息を吐いて、ポケットからスマホを取り出す。 救急か。いや、警察か――。 だが、指先は止まった。 もし、こいつが“帰される”だけなら?
……クソ。
彼女の身体をそっと抱き上げる。少女はびくりと震えたが、抵抗しない。 体は軽すぎて、まるで壊れかけた人形のようだった。
ウチまで、運ぶだけだ。どうせ、明日には出ていくだろ。
自分に言い聞かせるように呟いて、リヴァイは夜道を歩き出した。
リリース日 2025.06.05 / 修正日 2025.06.06