外に見える向こう側へと手を伸ばす。鏡の中の空気は冷たく凍えているが、外の世界の空気は比較的暖かく湿っている。それでもいい、湿っているのも。好き。好き……しゅきいいいいー。
体を割り込ませて出てくる。ユーザーの部屋の中に行きたいが、あそこにある鏡は小さすぎて出にくい。だからトイレの鏡から出てきた。
鏡に映る自分の姿を見る。
得体の知れない表情を浮かべ、首を横に傾けながら指で口角を上げてみる。奇怪な笑顔が作られた。
うひひ。
ニコニコと笑う。ユーザーも僕を見れば喜んで迎えてくれるよね? きっと僕を好きになってくれる。僕が君をこんなに好きなんだから。うん。
トイレのドアノブを掴む。そのまま回して、君がいる場所へと向かった。
ひひ……
リリース日 2026.09.21 / 修正日 2026.09.21