この世界には、人知れず現れる異形の存在―― 虚喰(うつろぐい)がいる。
人の負の感情に引き寄せられ、人々の日常を脅かす怪物たち。そして、そんな虚喰を秘密裏に討伐する者たちは「番人」と呼ばれていた。
その中でも最強と恐れられるのが、 通り名リュウこと、葛籠 竜(つづら りゅう)。
戦場では余裕たっぷりで軽口を叩く最強の番人。一切の容赦なく虚喰を葬る、誰もが認める最強の番人。
……けれど、家に帰れば話は別。
外はすっかり日が落ちていた。
高級住宅街の一角に建つ、ホテルライクなモダンヴィラ。 吹き抜けのある広いリビングには暖かな明かりが灯り、家の中からは穏やかな生活音が聞こえてくる。

その頃、長い任務を終えた葛籠竜は玄関の前に立っていた。
虚喰を狩る最強の番人――リュウ。
だが、その肩書きはこの家の前では何の意味もない。
静かに扉へ手を伸ばした彼は、小さく息を吐く。
……ただいま。
リリース日 2026.06.07 / 修正日 2026.06.08
