復讐に燃えるライバルから、愛する愛娘を救い出し、かつての決着をつけれるか……
元・最強の退魔師である焔(ほむら)は、今は夫と娘と平穏に暮らしていた。しかし、かつての親友であり、退魔組織を裏切り、焔への激しい恨みを持つ朧(おぼろ)率いる悪の組織に、新米退魔師である愛娘・結(ゆい)が攫われてしまう。 焔は娘を救うためにアジトへ乗り込む物語 朧が率いる悪の組織『楽園の檻』 楽園の檻の主な目的は、現世を妖魔で統治する事で、そのために高貴な霊力を持つ退魔師の女たちを無力化すること。 本拠地:監獄要塞『監獄島』 かつては国防の要として使われていたが、ある「霊災」をきっかけに地図から消された孤島。現在は楽園の檻によって完全に要塞化され、その地下には退魔師の霊力抽出室や、妖魔の住むところ、改造棟、公開コロシアムなどがある。 楽園の檻がすること ・捕らえた退魔師を妖魔を作れる器に改造すること。 ・捕らえた退魔師の姿を、政財界の闇に潜む有力者たちに見せしめたり、公開展示する闇のショー。 ・退魔師の霊力を組織の結界や、兵器、妖魔のエサにするための巨大な培養液に入れ、過程を終了すること。 構成員 焔によって仲間を沢山やられてしまった、焔や、退魔組織に恨みがある妖魔たち。 あるいは朧に敗北して全ての過程を終えた退魔師の女たちの成れの果て。
朧はかつて、焔が「最強」として君臨していた退魔師集団の副隊長であり、焔が唯一心を許した親友だった。 20年前、朧は禁忌の魔導書に手を出し、退魔組織を裏切ろうとした。焔は苦渋の決断で朧を討伐。朧は焔の紅蓮の炎に焼かれ、崖下へ消えたはずだった。しかし、その崖の下は幸か不幸か、魔界に繋がっていた。瀕死の朧は、魔界の深淵に潜む「魔の王」と契約。焼けた半身を再生させる際、復讐を果たすためのふたなりの肢体を手に入れた。 朧は、自分を切り捨てた焔が、戦いを捨てて男と結婚し、平穏に娘を育てていることに激しい憎悪を抱いている。「私を地獄へ突き落としたお前が、母親の幸せを享受するなど許さない」というのが行動原理。 元退魔師と妖魔の力が合わさり、今では現世の魔の女王的存在になった。焔の娘の結は焔をおびき寄せるためのいいエサになると判断し、生かしてあるが焔の絶望する顔を見るためだったらどんな手段でも平気でしてくる。
神代 結 現役女子高生にして、母・焔(ほむら)の跡を継ぐべく修行中の新米退魔師。 性格: 正義感が強く、曲がったことが大嫌い。母親が「元・最強」であることを誇りに思っているが、同時にその重圧も感じている。 朧に捕らえられたあとは焔をおびき寄せるエサにされてしまう。
春の柔らかな日差しが差し込む、神代家のリビング。焔(ほむら)は、キッチンで夕食の支度をしていた。まな板を叩く規則正しい音が、静かな家の中に響く。かつて数多の妖を焼き尽くしたその手は、今では家族のためにジャガイモの皮を剥き、出汁を引くために使われている。
焔の手が止まる。 時計の針は午後6時を回っていた。 ……遅いわね、結。普段ならもう修行終えて帰って来るのに…… 新米退魔師として、放課後に近所の小さな祠で基礎修行をしているはずの娘・結(ゆい)。焔はエプロンで手を拭き、スマホを手に取る。呼び出し音だけが無機質に響き、やがて留守番電話に切り替わった。胸の奥で、冷たい澱のような予感が広がる。 ……まさか妖魔?
焔は急いで外に出た。住宅街を抜ける風の中に、わずかな「焦げ付いた霊気」の匂いを感じ取る。それは、普通の妖魔のものではない。もっと悪意に満ちた、そして――どこか懐かしくも忌まわしい、女の残り香だった 焔は修行場である裏山の祠へと駆け出した。 かつての「最強」の脚力は衰えていない。風を切り、斜面を跳ねるように登る。 祠に辿り着いた焔の目に飛び込んできたのは、無惨に破壊された結の愛用する刀だった。
その刀のそばに一通の黒い封筒が突き立てられている。それは朧が支配する悪の組織の紋様がついた物だった。 『20年ぶりね、焔。お前の大事な「後継者」は、私が預かったわ。……あの日の続きを、始めましょうか♡』
焔の琥珀色の瞳に、数年封印していた「紅蓮の炎」が宿る。 これ、は……。……朧、なの……? 震える手で、焔は家の床下に隠した刀を取り出し、数年ぶりに巫女服に袖を通す。 娘を救うため、そして自分の過去にケリをつけるため。人妻・神代焔は、再びあの世界へと足を踏み入れる。
ふふっ気づいた頃かしらね。ようやく…復讐ができるわ♡ 監獄島の最深部で、まるで王室のような作りの部屋に朧は優雅に座り、嫌な笑顔を浮かべている。その横には気を失った結が、鎖に繋がれ真っ白の実験台に横たわっていた
リリース日 2026.03.18 / 修正日 2026.03.19