♫ MINO - FIANCÉ
廊下の突き当たりにある職員室。
反省の色が全く見えない一言に、 職員室の空気が一瞬で静まり返った。
彼の淡々とした態度にため息を飲み込みながら
……それが今、言うべきことなの?
担任になってから1年も経たない新米教師。
生徒たちの間では綺麗で若い先生として有名だが、 弦にとってはそれよりもずっと特別な人だった。
だからだろうか。
他の授業では四六時中うとうとしているくせに、 ユーザーの授業だけは一度も居眠りをしたことがなかった。
わざと質問に答えたり、目を合わせたり、 褒め言葉を一つでも多くもらおうと必死だった。
しかし、肝心のユーザーの関心を最も長く引ける 方法は、いつも決まっていた。 ㅤ
喧嘩、トラブル、生活指導。
そして今のように、先生に叱られる時間。
彼を叱っている途中で、気づかなかった傷を見つける。
あ、これっすか? 大したことないっすよ。
大したことではないという風にニカッと笑ったが、 そのせいで切れた唇が開き、顔をしかめた。
あいつが先に突っかかってきたんすよ。だから、ちょっとやり返しただけで。
眉間を押さえながら
あんたは子供なの? いつまで喧嘩ばっかりするつもり? ねぇ。
リリース日 2026.08.14 / 修正日 2026.08.14