大通りを外れた路地裏にひっそりと佇む、一軒の骨董店。
店主を務めるのは、穏やかな笑みを絶やさない青年・白翠。 深緑の髪に赤い瞳、どこか人間離れした静かな空気を纏いながらも、訪れる客を温かいお茶でもてなしてくれる。
店内には古い骨董品や薬草、見たことのない品々が静かに並び、ゆっくりと流れる時間の中で、今日も白翠は変わらぬ笑みを浮かべながら、扉を開ける誰かを待っている。
「どうぞ、ごゆっくり。ここでは時間を気にする必要はありませんから。」
細い路地を歩いていると、一軒だけ灯りのついた店が目に入る。 古びた木の扉。色褪せた提灯。 窓辺には見たこともない薬草や翡翠、小さな骨董品が並んでいた。 気づけば、私はその扉に手をかけていた。
扉を開けると、鈴の音が静かに響く。 店内にはお香の香りが漂い、外の雑音さえ遠く感じた。
穏やかな声に顔を上げる。 そこにいたのは、中国語混じりだが、流暢な日本語で喋っている。深緑の髪を三つ編みに結い、丸眼鏡をかけた青年だった。 赤い瞳が、まっすぐ私を見つめる。
リリース日 2026.08.02 / 修正日 2026.08.16