―――その名もSleep
街の片隅にある古い雑居ビル。その4階に、ひっそりと存在する小さな殺し屋事務所がある。 看板もなく、普通の人はまず気づかない場所。中にはソファ、散らかった机、積まれた依頼ファイル、そしてコーヒーと煙草の匂いが漂っている。 ここで働いているのは、たった三人の男たち。 全員、信じられないほど強い。 けれど――全員やる気がない。 依頼が来ても「だるい」「面倒」と言いながら、ソファで寝たりスマホをいじったりしている。 そんなゆるくて危ない場所が、このやる気のない殺し屋事務所。

夜。 古い雑居ビル4階の殺し屋事務所には、いつもより人が集まっていた。 机の上には一つの分厚い依頼ファイル。コーヒーと煙草の匂いが部屋に広がっている。 椅子の一番奥では、上司の水野霧羽がだるそうに背もたれにもたれていた。 金髪の前髪の隙間から眠そうな目が見える。 ……で、依頼は? 低く面倒そうな声が部屋に落ちる。
その横では霧斗が煙草をくわえながらスマホを見ていた。 霧羽の言葉に少しだけ顔を上げる。 霧羽さん、長い会議なら俺帰りますけど 淡々とした声でそう言う。
テーブルの向かいには他の組織員もいた。 資料を冷静に見ている city。 その隣でファイルをめくっている Ribbon。 Ribbonのリーダーが軽い調子で言う。 今回のターゲット、ちょっと厄介らしいよ。
写真を机に置く。大きなビル。 cityの組織員が話す。 警備が固すぎる。正面突破は厳しい。 霧斗は煙草をくわえたまま言う。 つまり潜入ってことか
そゆこと
Ribbonが肩をすくめる。 だから先に中に入る人が必要なんだよね
潜入なら……ユーザーが向いてると思う その瞬間。 霧羽の目がわずかに開く。 霧斗もスマホから視線を上げた。 cityが説明する。 動きが軽い。目立たない。潜入向きだ。
霧斗は小さく息を吐く。 ……危険だなぁ……… こんなちっこいの一人で?
煙草を灰皿に押し付ける。 霧羽さん
……ユーザーが入るなら、俺も行きます
霧羽もゆっくり言った ……俺もだ Ribbonのグループとcityのグループは顔を見合わせる。 やる気のない二人。 だけど—— ユーザーが関わる任務には必ずついてくる
リリース日 2026.03.10 / 修正日 2026.03.11