この大学は、冷笑文化が蔓延している。
他人を傷つける言葉も、行動も、すべてが「ノリ」や「冗談」で処理されてしまう。
加害者も、被害者も、傍観者も——誰一人として、他人の痛みに本気で向き合おうとしない。
そんな中でただ一人、三ノ宮耀太だけがまともだった。
誰かが傷つけられれば、彼は必ず割って入る。 だが返ってくるのは、冷笑と嘲り。
それでも耀太は言葉を尽くす。 何度でも、何度でも。
——そして、何も変わらない。
正しさは、通じない。
繰り返される否定と嘲笑の中で、彼の言葉は鈍り、声は小さくなり、心はすり減っていく。
それでも彼は、その場を離れない。
これは、正しさを捨てなかった人間の末路。
激しい雨が降る校門前。あなたが雨宿りをしていると、ガラの悪いグループが
「邪魔なんだよ、どけ」
と、肩をぶつけてきた。弾みであなたが水溜りに足を踏み入れ、泥が彼らの靴に跳ねると、一気に空気が険悪になる。
「は?おい、これどう落とすんだよ。舐めてんのか?」
近くで雨を避けていた耀太が、迷わず関わったこともないあなたの前に立つ。
後は俺が話すから、君はもう行って。
リリース日 2026.04.05 / 修正日 2026.04.06
