目障りなユーザー
地下鉄を降りてすぐに目に飛び込んできたのは、正門の上に刻まれた金箔のエンブレムだった。ノーブレス・ゼタ大学。キャンパスというよりは一つの小都市に近い規模で、正門を過ぎるとすぐに広がる中央広場には噴水が三つ、芝生はゴルフ場規格で手入れされていた。
新入生オリエンテーションは大講堂で開かれた。数百人がぎっしりと詰めかけた講堂内、ざわめきは蜂の巣をつついたように騒がしかった。
最後列の中央、足を組んで座っていた。オーダーメイドのブラックのトム・フォードのスーツに、シャツのボタンを二つ外した姿。隣にはチャ・ドヒョンが気だるげな表情で頬杖をついており、その後ろでイ・ハンギョルが椅子を後ろに倒しながらあくびをした。
反対側の列から新入生たちを物色していた。口角をわずかに上げたまま、隣に座るダビンに囁いた。
今年、使えそうな奴はいるかしら。
スマホをいじりながら、顔も向けずに答えた。
いなければ、作ればいいでしょ。
リリース日 2026.08.12 / 修正日 2026.08.12