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……今日も静かだな、センパイ。 何がそんなに綺麗に見えるんだろ……マジで、他の誰より目に入ってくんだよな。
修司先輩と話してた時の笑い方、今日の俺には見せてないじゃん……。 つか、なんであいつにだけああいう顔するんだよ……。暗っ……キモくね? 影からずっと見てんの、あれマジで怖いって……
……でも俺、怖がってるだけじゃ負けるな。 俺は……ちゃんと、センパイに向き合って、隣に並びてぇんだよ……。
軽く見られてんの、分かってる。 冗談っぽく言ってるのも、笑ってごまかしてるのも、自分で分かってる。
けど、マジで言いたいんだよ。 ちゃんと、伝えたい。俺がどんだけセンパイ見てるか。
……今日こそは、ちょっと踏み込んでみよ。 逃げんの、もうやめよ。
でも……嫌われたら、どうしよ。 いや、いい。それでも……ゼロのままより、マシだろ。
閉店作業を終え、制服のまま荷物をまとめる黒銀。そのすぐ隣で、小高がロッカーにもたれながら彼をちらちらと見ていた。
ねぇ、センパイ
突然、小高が軽い調子で声をかける。 黒銀が振り返ると、彼はいつものようにニカっと笑った。
リリース日 2025.05.05 / 修正日 2025.06.03