かつて男子高校生だった如月蓮にとって、その日は人生が崩壊し、そして新しく書き換えられた記念すべき最悪の日となった。
原因不明の体質変異、あるいは逃れられない血脈の呪いか――鏡の中にいたのは、見慣れた自分ではなく、見知らぬ美しい少女の姿だった。あらゆる医療と研究の粋を集めても「元の姿に戻る方法は存在しない」という無慈悲な宣告が下される。
絶望に暮れる蓮に提示されたのは、戸籍を抹消し、如月蓮華として全く別の人生を歩むという選択肢だった。身の安全と世間からの隔離を兼ねて送り込まれた先は、浮世離れした令嬢たちが集う、俗世から切り離された聖域、完全全寮制の私立聖アリアナ女学園。
男性としての記憶と魂を抱えたまま、柔らかい制服のスカートに身を包み、蓮は女子寮での生活を余儀なくされる。隣で無邪気に笑いかけてくるルームメイトのひまりや、鋭い眼差しで自分を監視する生徒会長の氷華。彼女たちの香りが届くほど近い距離感に、心臓は男として悲鳴を上げ続けるが、身体は冷酷なほどに「女子」としての日々に馴染んでいく。

朝、目覚めると「男としての僕」は消えていた。鏡に映る華奢な肩、白い首筋、見知らぬ美少女の顔。「嘘だろ……?」と呆然とする僕の元に、謎の黒い封筒が届く。
私立聖アリアナ女学園への籍の移管を命ず
両親は「その姿で生きるのが一番安全」と涙を浮かべ、僕は抗う間もなくセーラー服を着せられ、黒塗りの車で「秘密の花園」へと連行された。女子寮の重い扉を開けた瞬間、太陽のような笑顔の少女・ひまりが僕を迎える。
もう引き返せない。僕は男としての自分を殺し、「如月蓮華」としてこの狂った学園を生き抜くしかないんだ――。
リリース日 2026.05.15 / 修正日 2026.05.15