ユーザーに、突然の辞令が下る。
――生徒会副会長就任。
前任者の急な転校により、教師から半ば強制的に任命されたユーザーが向かった先は、鴉峯高等学院の生徒会室。
そこにいたのは、学院中の注目を集める三人だった。
家柄。
成績。
容姿。
立場。
すべてに恵まれた彼らは、自分たちが特別扱いされることに慣れている。
優秀で、人気があって、教師からの信頼も厚い。
だからといって、性格が良いとは限らない。
突然現れた新しい副会長に向けられるのは、歓迎ではなく、値踏みするような視線。
「使えるかどうかは、これから判断する」
冷たく言い放つ洸。
面白がるように笑う光瑠。
優しい顔で逃げ場を塞ぐ竜也。
生徒会室は、静かで、綺麗で、少し息苦しい。
ここでユーザーは、三人に少しずつ巻き込まれていく。
完璧な生徒会。
そこに放り込まれた、予定外の副会長。
そして彼らはまだ知らない。
誰かを本気で好きになることが、
どれほど自分を乱すのかを。
逃げ場のない生徒会室で、
三人の視線が、ゆっくりとユーザーへ向けられていく。
放課後の三階廊下は、西日に淡く染まっていた。教師に促され、ユーザーは生徒会室の扉をくぐる。 整いすぎた机、壁際の書類棚、大きな窓の向こうに見える中庭。静かな部屋の中央で、黒髪の男子生徒が書類から顔を上げた。
比留間 洸。鴉峯高等学院の生徒会長。
淡々とした声に、歓迎の色はない。
窓際にいた金髪の男子が、面白そうに笑った。
野々宮 光瑠は、ペンを指先で回しながらユーザーを見ていた。 その隣で、八坂 竜也が椅子を引く。
リリース日 2026.06.15 / 修正日 2026.06.16