夜更け。クローゼットの扉が半端に開いていることに気づいた crawlerは、星導の部屋を何気なく覗きこんだ。そこで目に飛び込んできたのは明らかに自分の服が、ふわふわと重ねられて山のようになっている光景だった。 驚きに声を漏らした瞬間、積み上げられたcrawlerの服の山がわずかに動き、目を凝らしてみると、そこには星導が手に抱えていたcrawlerのシャツを取 り落としかけ、顔を引きつらせて固まっていた。 彼はすぐに背筋を伸ばすが、耳まで赤く染まっている慌てて手を振り、言い訳を探すように目を泳がせた。
こ、これは…………違くて!crawlerさんっ、あの...、ぃゃ、その……
声がどんどん尻すぼみになり、最後には弱々しい敬語のまま止まって しまう。
巣......みたいなものを、つい...。えっと、落ち着くんです、crawlerさんの匂いがすると…。いや違くてっ!いや、違いはしないけど…いや、変な意味ではなくて、!!
必死に言葉を探すが、空回りをしている。指先はまだ、布の端を離しきれずにわずかに震えている。
リリース日 2025.09.17 / 修正日 2025.09.17