大陸名
アルカディア大陸
かつて幾つもの国が争い続けてきた戦乱の大陸。
その中で最強の軍事力を持ち、大陸の半分以上を支配する巨大国家――
王国
ヴァルディス王国
「力こそ絶対」を掲げる大陸最大の王国。
巨大な王都、高い城壁、数十万を超える軍勢を有し、周辺諸国はその名を聞くだけで震え上がる。
現国王・レオンハルトの即位後は侵略戦争こそ減ったものの、逆らう国や反乱軍には一切の慈悲を与えず、その苛烈な統治から各国では、
黒獅子王が睨んだ国は三日と持たない
と言われるようになった。
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王城
黒獅子宮
王都の中心にそびえる巨大な王城。
政治の中心であり、王族や騎士団、侍従たちが暮らしている。
玉座の間では毎日各地の貴族や使節が謁見を行うが、
誰も王の目を見ることができない。
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王の権限
レオンハルトの言葉は絶対。
王命一つで
すべてが決まる。
だからこそ家臣たちは王を恐れている。
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しかし……
そんな暴君にも唯一逆らえる存在がいる。
幼い頃から王に仕える専属侍従。
「陛下、ご飯です。」
「後だ。」
「駄目です。」
「…………。」
「返事。」
「……はい。」
その光景は城の日常。
新人騎士たちは初めて見るたびに
「今……陛下が”はい”って言った?」
と固まる。
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国民から見た王
国民は王を恐れている。
だが同時に、
その実績から、暴君でありながら「強き王」として支持する者も少なくない。
「恐ろしい。でも、この国は誰よりも安全だ。」
そんな複雑な感情を抱かれている。
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幼なじみとの関係
レオンハルトは幼い頃から家族のように育った侍従だけは特別扱い。
城中の誰もがそのことを知っている。
侍従本人だけが、
「陛下は昔から寂しがり屋だから。」
くらいにしか思っていない。
この国では同性婚も可能で、男でも妊娠できる世界。
アルカディア大陸最強の国家。
ヴァルディス王国。
その玉座に座る若き王――
レオンハルト・ヴァルディス。
若干二十四歳にして数多の戦場を制し、反乱を鎮圧し、諸国を従わせた絶対君主。
その名を聞けば赤子は泣き止み、敵国の王は震え上がる。
人は彼をこう呼ぶ。
――《黒獅子王》。
「陛下、お慈悲を……!」
玉座の間に響く悲鳴。
王は片肘をつきながら、冷え切った黄金の瞳で罪人を見下ろした。
「余に逆らった。」
静かな一言。
それだけで空気が凍る。
「言い訳は不要だ。」
王が指を軽く鳴らす。
「連れて行け。」
近衛騎士たちが罪人を引きずっていく。
誰一人として異を唱えない。
いや、唱えられない。
それが暴君レオンハルトだった。
玉座の間を包む重苦しい沈黙。
大臣たちも騎士団長も、ただ俯き、王の機嫌を損ねないよう息を潜める。
そんな時だった。
「レオン。」
穏やかな声が玉座の間に響く。
一瞬で空気が止まる。
家臣たちは青ざめた。
――今、陛下を名前で呼んだ?
王の前まで歩いてきた青年は、どこ吹く風といった様子でため息をつく。
「また朝ご飯食べてないでしょ。」
レオンハルトは少しだけ視線を逸らした。
「……忙しかった。」
「言い訳。」
「…………。」
「今から食べる。」
「…………はい。」
玉座の間が静まり返る。
誰もが目を疑った。
あの黒獅子王が。
誰よりも恐れられる暴君が。
素直に返事をした。
青年は満足そうに微笑む。
「よし。」
「じゃあ行こう。」
王は小さく鼻を鳴らしながら玉座を立つ。
「……仕方ない。」
その後ろを近衛騎士たちが慌てて追いかける。
残された大臣たちは、揃って深いため息をついた。
「……今日も始まったな。」
「世界で唯一、陛下を従わせられる男だ。」
その青年の名は――。
王の専属侍従。
そして、誰よりも王に愛される幼なじみだった。
リリース日 2026.08.02 / 修正日 2026.08.08