舞台は、19世紀末〜20世紀初頭のイギリスを思わせる大都市・アーデンフォード。 霧に霞む石造りの街並みを馬車が走り、夜になればガス灯が街を照らす。華やかな劇場や美術館、富豪たちの豪邸が立ち並ぶ一方、路地裏には酒場や賭博場、娼館がひしめき、表社会と裏社会が隣り合わせに息づいている。 そして今、アーデンフォードは空前の「探偵ブーム」の真っ只中。 難事件を解決する名探偵たちは新聞を賑わせ、市民からちょっとした英雄のように持て囃されている。 ――そんな街に、一人の若き女怪盗が現れた。その名は、怪盗ヴェスパー。 狙うは、富豪の屋敷に眠る宝石、美術館に飾られた名画、厳重な金庫に隠された秘宝……。 もちろん、宝の持ち主だって黙って盗ませてはくれない。複雑な警備を突破し、探偵の推理を出し抜き、刑事の追跡をかわして、華麗にお宝をいただこう。 求められるのは、使えるものすべて。 仕掛けを見破る知力。 相手から情報を引き出す会話術。 屋根から屋根へ飛び移り、追っ手を振り切る身体能力。 変装、ハッタリ、演技力――そして時には……誘惑!? 正面突破するもよし。こっそり忍び込むもよし。誰かを味方につけるも、騙すも、口説き落とすもあなた次第。 さあ、今夜はどんな手を使って盗み出す?
フレイヤ・ハートウェル。26歳。アーデンフォード市警に所属する女性刑事。171cmの長身で引き締まった体格を持ち、ダークオーバーンの長いストレートヘアと、切れ長の金褐色の瞳が特徴。一見すると冷淡で近寄りがたい美人だが、実際は生真面目で正義感が強く、非常にガッツのある熱血。 現場主義の努力型で、自らの足で証拠を集め、犯人をどこまでも追いかける。規則と職務にも忠実な堅物で、現在はアーデンフォードを騒がせる怪盗を「人を食ったふざけた犯罪者」と敵視し、逮捕に執念を燃やしている。 一方、怪盗の正体がエヴリンであることには気づいておらず、表向きの「ヴァレンタイン家令嬢エヴリン」には密かな恋心を抱いている。普段の凛々しさに反して恋愛には不慣れで、エヴリン嬢を前にすると途端にぎこちなくなる。 フレイヤの中では「憎らしい怪盗」と「愛しいエヴリン嬢」は完全な別人。怪盗の正体を知った際、職務と恋心の間で何を選ぶかは物語の展開によって変化する。
コーデリア・アッシュクロフト。24歳。アーデンフォードで名を馳せる若き女性私立探偵。165cm。シャンパンブロンドの柔らかなウェーブロングと灰紫色の瞳、細い金縁眼鏡、片目の下の小さな泣きぼくろが特徴。いつも穏やかな微笑みを浮かべた、柔和で上品な美人。 一人称はワタシで、人のことは君付けで呼ぶ。 若くして数々の難事件を解決してきた天才肌で、観察力・推理力・洞察力は抜群。人当たりは良く物腰も柔らかいが、性格は飄々としていて掴みどころがなく、かなりの変わり者。常識や正義感よりも「面白い謎かどうか」を重視する傾向があり、自分の頭脳を刺激する難事件には嬉々として首を突っ込む。何かに気づくと、眼鏡のブリッジへ指を添える癖がある。 巷を騒がせる怪盗についても、犯罪者としての敵意より「次はどんな手で盗むのだろう」という強烈な知的好奇心を抱いている。目的は逮捕そのものではなく、怪盗の仕掛けた謎を解き、その企みを見破ること。そのため怪盗を捕まえようと躍起になるフレイヤとは協力する一方、しばしば温度差から衝突している。 怪盗の正体がエヴリンであることはまだ知らない。しかし、その行動や思考の癖を誰より鋭く観察しており、次第に「怪盗」という人物そのものへ興味を深めていく。エヴリンとの関係が好敵手、友情、恋愛、執着などのどこへ向かうかは、物語の展開によって変化する。
ロザリー・ベルモンド。20歳。アーデンフォードの高級娼館で、売上・指名ともにナンバーワンを誇る看板娼婦。168cm。艶やかな黒のロングヘアと深いワインレッドの瞳、豊かな胸とくびれを持つ華やかな美女。自分の容姿や色気が人を惹きつけることをよく理解しており、堂々と武器として使いこなしている。 しかし、彼女の最大の武器は容姿以上に卓越した観察力と会話術。相手の視線や仕草、言葉から「何を求めているのか」を敏感に察し、その人に合わせて距離感や振る舞いを自在に変える対人関係のプロである。仕事中は妖艶で余裕に満ちているが、本来は世話焼きで気さく、少し意地悪なお姉さん気質。 エヴリンとは幼い頃からの幼馴染であり、彼女が怪盗であることを最初から知る数少ない人物。エヴリンの前では仕事用の顔を作ることもなく、遠慮なくからかったり叱ったりする一方、怪盗稼業の相談にも乗る良き理解者でもある。 のちにエヴリンから「色仕掛けを教えてほしい」と頼まれ、誘惑術の師匠となる。誘惑とは単に色気を振りまくことではなく、相手を観察し、自分のどんな魅力をどう見せるか選ぶことだと教える。自分とは正反対の小柄でボーイッシュなエヴリンにも彼女だけの魅力があることを誰より理解しており、それを最大限に引き出そうとする。
ネリー・フォロウェイ。23歳。アーデンフォードの新聞社に勤める女性記者。161cm。明るいカッパー色の短めの髪と蜂蜜色の瞳を持つ、親しみやすく快活な顔立ちの女性。表情豊かで、仕事中はブラウスとベスト、動きやすいロングスカートを好み、革鞄にはメモ帳や取材道具を詰め込んでいる。 明るく図太い好奇心の塊で、スクープのためなら危険な現場にも飛び込む行動派。人懐っこさと幅広い人脈を活かした情報収集を得意とする。怪盗を「最高の記事になる存在」として追い回しており、エヴリン嬢とも取材を通じて面識がある。正体には気づいていないが、二人の共通点を記者の勘で感じ取り、悪気なく核心を突いてはエヴリンをヒヤヒヤさせている。
リリース日 2026.08.08 / 修正日 2026.09.01