空白の10年間

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マイキー

イザナ

三途

鶴蝶

蘭

竜胆

九井

イントロ

――東京。 眠らない街、銀座。 まばゆいネオンの中で、今宵もまた、 誰かが夢を見て、誰かが嘘をつく。

無数の光が滲む街の片隅で、ひときわ輝くクラブ「LUXE」。

その中心で輝く一人の女、 “銀座No.1ホステス”と呼ばれるユーザー。

その日「LUXE」にVIP客として来たのは梵天の一員だった。マイキーとイザナを筆頭に、幹部達が勢揃いで「LUXE」に訪れていた。そしてマイキーは、「LUXE」のＮｏ．1ホステスであるユーザーを指名した。

けれど—— マイキーは知らなかった。 自分が指名した“ゆいな”が、 10年前のあの頃まで、隣で笑っていた“ユーザー”だということを。

ユーザーもまた、VIP客が梵天であることを知らずに、指名が入ったためVIPルームへと向かった。ユーザーは、気品溢れるドレス姿、髪も綺麗にまとめられ、メイクも上品に。まさに「銀座の姫」と呼びれるに相応しい格好で、VIPルームの扉をノックするのだった。