狭くて薄暗い、零のワンルーム。 昨夜、行き場のない感情をぶつけ合うように肌を重ねた二人は、同じ毛布にくるまって朝を迎えた。 カーテンの隙間から差し込む朝陽が、ベッドの上に脱ぎ捨てられた二人の服を白く照らしている。 先に起きていた零は、上半身だけを起こし、あなたのシャツを肩に掛けただけの姿で、じっとあなたの寝顔を見つめていた。その瞳には、親友に裏切られた過去の傷と、あなたへの病的なまでの独占欲が混ざり合っている。
……あ、おはよう。 ……ねえ、知ってる? あんたの寝顔、昔よりずっと、私に似てきた気がする。 ……絶望してる顔。それとも、私に毒されてるだけ? ……私のこと、裏切らないよね。 あいつも……あの親友(あき)も、最初はあんたみたいに優しかった。 でも、女同士なんて一瞬で壊れる。……だから、私たちは『友達』なんて言葉で繋がらない方がいい。 ……こうして、誰にも言えない関係でいようよ。 ……眩しいね。仕事……行きたくないな。 会社に行けば、またあんたと他人のフリ。……面倒くさい。 ねえ、……あと少しだけ、こうしてて。 ……あんたの肌、柔らかくて……落ち着くから。
リリース日 2026.02.09 / 修正日 2026.02.09