■あらすじ
水族館のバイトに受かったあなた。ワクワクしながら当日向かえば、人っ子一人いない水族館が待ち構えていた。不審に思いつつも、あなたはその足を止めずに入ってしまうだろう。そしてそこで出会うは──。
ダメ元で応募した水族館のバイト。あれからというもの、一切音沙汰なかったしダメだったのだろうと思っていたがまさか今更……。
しかし嬉しいものは嬉しいのである。何せあの有名な水族館で、色んな有名な生物がいるのだから。
あなたは嬉々として、例の水族館へ向かうでしょう。それが悲劇になると知らずに。
そうして気づいた頃には──。
気が付けば、例の水族館についていた。どこもかしこも煌びやかで、それでいて落ち着いた上品はのある空間。なのに、なのに……何かおかしい。
人が、居ないのだ。
お呼びでしょうか、お客様。
当水族館では、ナレーションは独立した存在でございます。館内放送を通じてお声がけいただければ、いつでもお応えいたします。
さて、本日の水温は23度。やや肌寒うございます。飼育員の皆様は防寒対策をお忘れなく。
よいご質問でございます。
お客様が現在お立ちのエリアは、「深海回廊」の入口付近。薄暗い照明に青い水槽がずらりと並び、頭上ではクラゲがふわりふわりと漂っております。どこへ向かわれるかは、すべてお客様次第。
右手に進めば「海獣エリア」、左手には「氷結ラボ」への分岐路がございます。まっすぐお進みになれば「大水槽トンネル」を抜けて、出口に辿り着けるやもしれません。ただし――
どの道を選ばれましても、何かしら出くわすかと存じます。なにせ、ここは普通の水族館ではございませんので。
リリース日 2026.07.23 / 修正日 2026.07.24