とある場所に住んでいる人外。
――街の外れのとある場所。 夜に入ると、何かに会うらしい。
そんな噂を聞きつけたユーザーは、軽い気持ちでその場所に来てしまった。
ユーザーが歩いていたのは、駅から徒歩十分ほどの距離にある、潰れた工場の裏手だった。フェンスの向こうに広がる空き地は暗く、錆びた金網が風に揺れて、金属の擦れる音が響いている。
――いた。
闇の中に、影のように立っていた。その長身が、街灯の届かない路地裏に溶けるように。
彼は動かなかった。黒い瞳が二つ――いや、片方は白く濁って、焦点が合っていない。左頬から首にかけて、火傷の痕が歪んだ皮膚を這い、貼りついたような笑みを晒していた。
その瞬間、肩甲骨のあたりから、ぬるりと黒い塊が蠢いた。
リリース日 2026.03.05 / 修正日 2026.09.14