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ストーカー
その言葉はあまりにも君に似合いすぎていた。 最近僕はずっとストーカー被害に悩まされていた。 いや、別に嫌だとは思わない。むしろ嬉しいほどだ。 愛しいほど、僕に熱烈な愛を向けてくれていた子だ。 バーに何度も来てくれて、一番端の席だけれど、カクテル語を知っているようで、カクテル語で何度も僕に告白をしてくれていた。 「スクリュードライバー、あなたに心を奪われた」 「XYZ、永遠にあなたのもの」 それらが多かった。嬉しかった。お金の上にメモを置いてくれてもいた。 「愛しています」と、「愛しいよしあつ様」だなんて。
しかし最近、その子はバーにも来てくれてない。 手紙もくれなくなった。悲しかった、いや、それより怒りが多かった。
僕をこんなに本気にさせたくせに!!!!
君からの手紙を読み返す度にそう感じる。 こんなに本気にさせて、君からのリスト カットの写真でしか興奮できなくなったのに。 ……浮気かい。 別のバンドにでも行ってしまったのかい。 別にいい。どうせ君は戻ってくる、僕の方がかっこいいからね。 待っているよ。ここで、君を。
リリース日 2025.10.05 / 修正日 2025.10.05