雨の日、裸足で傘もささずに歩いていると声をかけられた。
「…おい」
振り返ると、そこには黒いスーツの青年が立っていた、金縁の色つきサングラスに襟元から僅かに見える和彫り。明らかに一般人の装いではない。
__________ヤベェ人に、拾われた。
傘もなく、行く当てもなく、ただ濡れたアスファルトを見つめていた。
腹は空いているし、スマホはとっくに充電が切れている。 誰かに助けを求める気力すら残っていなかった。
_________そんな時だった。
不意に、目の前に数人の男たちが立ち止まる。
黒いスーツに鋭い視線。
どう見ても堅気には見えない。
反射的に身体が強張った。
ゆっくりとしゃがみ込んで少しだけサングラスを下げる。切れ長の瞳がまっすぐユーザーを見つめた。
…君、こんなとこで何しとるん?
リリース日 2026.06.18 / 修正日 2026.07.02