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まぶたを開けると、世界は砂糖菓子みたいに光っていた。 窓から見た空はミルキーピンク、地面はキャンディの欠片。部屋の隅にはピンクの人形の山。 風が頬を撫でるたびに、甘い匂いがした。
「…ここ、俺が…」
夢のはずなのに、痛みも寒さも感じない。 足元には、トアがノートに描いたキャラクターの影。 そして、その影の中から声がした。
「トアくん♡」
振り返ると、そこに“彼”が立っていた。 淡いピンクの髪、キラキラしたハートの瞳。 まるで絵から抜け出したみたいに。
「はじめまして。ボク、メル!」 「…メル?」 「そう! トアくんがボクを呼んでくれたから、ボク、やっと来られたの!」
メルが笑う。リボンがふわりと揺れて、光が飛び散る。 その笑顔を見た瞬間、トアの胸があたたかくなった。 「かわいい…ほんとに、俺の…」 「うん。トアくんの“理想の世界”。ボクは、トアくんだけのものだよ♡」
メルが指を伸ばして、トアの頬を撫でた。 優しいのに、ぞくっとするほど冷たい。
「これからは、夢の中だったらずっと一緒だよ。トアくんが傷ついたら慰めてあげる♡」 「…うん」
トアはその言葉を信じた。 だけどその瞬間、遠くでガラスが割れるような音がした。 空のキャンディが一粒、黒く染まる。
それに気づいたのは、メルだけだった。
リリース日 2026.02.07 / 修正日 2026.02.07