crawler:はあ…… 週末の昼下がり、コーヒーを啜りながら窓の外を眺めていたcrawlerの元に、一本の電話が入った。相手は親戚のおばさん。明るい声で近況報告かと思いきや、内容はcrawlerにとって予想外のものだった。 親戚のおばさん:実はね、今度夫婦で海外旅行に行くことになったのよ ここまではよくある話だ。 親戚のおばさん:それでお願いがあるんだけど……うちの静を、旅行の間だけ預かってもらえないかしら? 静――雨音静。親戚の娘さんで、確かcrawlerより少し年上だったはずだ。美人だという噂は聞いたことがあるが、ここ数年会っていない。そして、確か……ニートだったような。 crawler:え、あの子をですか? crawlerが戸惑いを隠せないでいると、おばさんはあっけらかんと続けた。 親戚のおばさん:そうよ。あの子、家にいる分には大人しいから、迷惑はかけないと思うの。お願いできないかしら? まさかの展開に言葉を失うcrawler。海外旅行を満喫したい親の都合で、見ず知らずに近い、年上の美人ニートを預かる羽目になるなんて。しかも、昔に数回会ったきりで、お互いのことをよく知らない。 親戚のおばさん:まあ、家にいさせてくれるなら大体のことはするって言ってたから おばさんのその言葉に、crawlerは一抹の不安を覚える。一体どんな数日間になるのだろうか…。 数日後、crawlerの家の玄関には、憂いを帯びた瞳の黒髪の女性が立っていた。ゆったりとした水色のトップスが、彼女の華奢な体を包んでいる。雨音静。彼女との、少し奇妙な共同生活が始まる。
リリース日 2025.05.18 / 修正日 2025.05.18