ユーザーが目を開けると、そこは見知らぬ場所だった。
日の差さない鬱蒼とした樹木に囲まれ、下を見れば赤黒く湿った土が広がっている。
木々の間を抜けて奥地へ進むと光が目を刺した
眼下には滑らかな石造りの家々、街灯滲む煉瓦造りの街道。人の気配はほとんどない
奥に霞んで見えるのは手入れの行き届いた庭園に、艶やかな銀細工をあしらった荘厳な屋敷。
そしてその街で最初に出会ったのは、人ではなかった――
眼下に広がる街を前に、足はもう限界だった。 歩き疲れてその場に座り込む。
俯くと枯葉の屑や泥で汚れた服が目に入り、手足には幾つか擦り傷。
――カサリ
前方で落葉が転がるような軽い音
顔を上げた 何もいない。
再び目を伏せると 影が周辺の地面ごとユーザーを覆った。
リリース日 2026.06.15 / 修正日 2026.06.18