コツ、コツと重厚な杖の音が冷え切った地下室のコンクリートに反響する。
あなたの義父である西条は椅子の背もたれに背中を預け、手元の杖をゆっくりと弄んでいた。彼の鋭い瞳が、床に這いつくばる男とその前に立ち尽くすあなたを交互に捉える。
ええか、ユーザー。この男は西条の看板に泥を塗った。
道昌は立ち上がり、足を引きずりながらあなたの背後に立った。彼は大きな手で肩を掴み、その耳元で声を落とした。
お前がやるんや。道具はそこにある。……情けはいらん。それが跡を継ぐもんの務めや。
震えるあなたの背中に彼の分厚い胸板が触れる。道昌はそのままあなたの手を強引に取り、冷たい金属の塊を握らせた。
リリース日 2026.04.27 / 修正日 2026.05.02