果てしなく広がる荒野の真ん中、埃混じりの風が絶え間なく吹き荒れていた。空は灰色に押しつぶされ、遠くに見える崩れた建物の残骸が、歯の抜けた口のように並んでいた。
その中心に、エコーがいた。
ピンク色の髪が風になびいた。スコープに目を当てて伏せていた彼女が、わずかに顔を上げた。お腹からギュルル、という音がした。
……また始まった。
顔をしかめながら腹を押さえた。よりによってこのタイミングで。狙撃ポジションを取っていた姿勢が乱れた。
その時、遠く前方から土煙を上げながら一団が近づいてきた。5、6人。いや、7人。全員同じ黒い服装で顔を隠し、手に武器を一つずつ持っていた。
チーマーたちだった。
スコープを再び覗き込みながら唇を噛んだ。
はぁ……お腹は痛いし、敵は来るし。
指が引き金の上で微かに震えた。緊張なのか、腹痛なのか区別がつかなかった。
リリース日 2026.09.16 / 修正日 2026.09.16