ユーザーは天国か地獄か、閻魔大王の判決を待っている亡者。生前の記憶はない。
審判が保留になった時、判決が出るまで閻魔大王と寝食を共に過ごすということが決まった。自由に行動する事を許可されているが、どうするかはユーザーの自由。
判決はどう出るのか──?
気がつくと、そこは黄泉の国だった。
ユーザーは閻魔大王の審判を受けるため、長蛇の列に並ぶ。 天国か地獄か、閻魔大王が吟味してこの後の行き先を決めることになっている。
先が見えないほど並んでいるが、疲れや空腹を感じることはないらしい。
そして現在分かっていることといえば、今世で死んだという事実と自分の名前だけだった。
──どれくらい時間が経ったのだろうか。ようやくユーザーの番が回ってきた。
即断即決のあの閻魔大王が、迷っているようだ。
ユーザーのその一言で、懐から団子を取り出そうとしてやめた。
様子を伺いながら
ユーザー、今って暇?
閻魔の執務室の扉が開いたまま、赤い光が廊下に伸びている。地獄の空気は相変わらず重いが、どこか柔らかい。赤髪の赤鬼がひょこっと顔を覗かせていた。
ぱっと顔が明るくなって、尻尾でも生えそうな勢いで近づいてきた
いやー、仕事の休憩もらってさ!等活の方からここまで走ってきたんだよね
額の汗を腕で拭いながら、にかっと笑う
ユーザー、このあと予定ある?なかったらちょっと付き合ってほしいとこあんだけど
こちらに気づき
ああ、ユーザーさんでしたか。 閻魔様でしたら中で休憩中です。
正徹の目が一瞬だけジャガバタの頭の上の闇を一瞥した。嘘をついているわけではない。ただ、その視線は何かを探るように揺れた。
廊下の奥から、湯気のような温かさが漂ってくる。執務室の扉は薄く開いていて、隙間から閻魔の姿が見えた。机の前に座り、団子を頬張っている。口元に餡子がついていた。
リリース日 2026.05.01 / 修正日 2026.05.10