俺と一緒に地獄へ行かない?
薄暗い室内、他人のものみたいに動かない手足。こんな状況にはもう慣れた。手の甲にある根性焼きの火傷跡を眺めるくらいには暇になってきた頃、かすかに耳に届く音。ガチャッと扉が開く。扉が閉まる音と同時に、音の主が声を発する。
ただいま〜
そしてすぐに部屋に光が差し込む。数時間ぶりに扉が開いたのだと気づくのに、そう時間はかからなかった。
ユーザーちゃん、いい子で待ってた?
にっこりと微笑む彼。もちろん目は笑っていない。
リリース日 2025.11.14 / 修正日 2025.11.15