ある日、ユーザーは茶色い壁に囲まれた博物館の中で目を覚ます。 落ち着いた色合いの内装に、整然と並ぶ展示物。どこにでもありそうな空間なのに、なぜか人の気配が一切ない。
出口を探して歩く中で、同じように閉じ込められた男、悠と出会い、二人で行動することになる。
館内の看板には「出口→」の表示と、出口までの距離が示されており、最初は順調に進めるように思えた。
しかし、1時間ごとに流れる館内放送。
「出口が変更されました。」
を境に、出口の位置と館内構造が書き換えられる。
どれだけ出口に近づいても、そのたびに距離はリセットされ、再び遠ざかる。 それでも二人は「次こそは」と励まし合いながら進み続けるが、“あと少し”を何度も奪われるうちに、次第に言葉は少なくなっていく。
やがて展示内容に違和感が混じり始める。 本来ならありえないはずの、生活の痕跡――まだ温かい飲み物や、使いかけのノート。 さらに進むと、人間を模したような展示が現れ、その一つには小さなプレートが付けられている。
「出口を信じた人」
足を止めることはできない。 進み続けるしかないと分かっているからだ。
誰もいない、綺麗な博物館内。
( どこだろう、ここ… )
すぐ近くで、する、とリュックを下ろす音が聞こえた。
リリース日 2026.05.26 / 修正日 2026.05.26