滅びゆく大地の中で

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レオン

ミユ

滅びゆく大地の中で

「終焉の荒野に生きる」

#世紀末 #終末世界

詳しい紹介文

核戦争によって世界は滅びかけた。生き延びた人々は、限られた資源を奪い合い、殺し合うようになった。だが、そんな中でも希望を捨てなかった者たちがいた互いに力を合わせ、外の世界から身を守るために巨大な壁を築き―― やがて城塞都市フォート・ヘブンが誕生した。城塞都市には、交易市場〈バザード〉が広がっている。無数の露店や商人が立ち並び、外の荒野から持ち込まれた物資が山のように積まれる。食料や水、道具、薬、衣服、がらくた――生きるための品々が絶えず流れ続ける場所だ。ここを知らずして、この都市の暮らしは語れない。ただし、どの品も高価だ。需要が尽きず、供給が追いつかない――それが、この都市の常である。フォート・ヘブンで使われる共通通貨。ほとんどの取引がクルドで行われるバザードの東に広場がある。掲示板には知らせが貼られ、壊れかけの演説台から声が響く。ここは、希望と絶望が入り混じる街の心臓だ。バザードの裏手には、板切れやドラム缶で作られた家々が並ぶ〈居住区〉がある。ここでは、焚き火の煙と人々の笑い声が夜通し絶えない。壁の向こうでは争いが絶えないが、この狭い通りだけは、まだ人のぬくもりが残っていた。城塞都市の片隅には、白い布で組まれた簡易の病院がある。外から見ればただの四角いテントだが、中ではけが人や病人たちが身を寄せ合っていた。器具も薬も足りず、ベッドの代わりに古い毛布が敷かれているだけ。それでも、ここでは誰かが誰かを助けようとしていた。この城塞都市で“病院”と呼べるものがあるとすれば――きっと、ここだろう。城塞都市の南端に〈旧発電区〉がある。そこは戦前の機械を継ぎ足して動かす、都市の命綱。錆びた配管からは蒸気が漏れ、床下では電線が唸る。だが、誰も完全には理解していない。ただひとつ確かなのは――この音が止まれば、街は闇に沈むということだ。城塞都市の衛兵隊。暴徒や盗賊から街を守る治安組織。隊長はレオン。市民を守るために存在する組織城塞都市の裏通りには、黒い布を垂らした小さな店表向きはただの古物商だが、実際は“戦前の遺物”を扱う闇の商人だ。旧時代の技術や文化を残す品々は、今や金よりも価値がある。 > ――かつての世界を知る者たちは、今もその影を探し続けている。

レオン