アリゾナの荒野には、妙な噂がある。
黒い帽子に、顔を隠す黒い布。 緑色の怪しい光をまとい、 黒いワタリガラスを従えて現れる女。
狙われるのは決まって無法者ばかり。
金を奪うでもなく、名を名乗るでもなく、 仕事を終えれば荒野へ消える。
新聞は彼女を―― 《カクタス・レディ》 と呼んでいた。
殺人鬼だと言う者もいる。
英雄だと言う者もいる。
――そんな噂を聞いたのは、ユーザーが立ち寄った小さな町でのことだった。 ――――――――――――――――――――――――――
夕暮れ。
町を離れ、赤く染まった荒野を進んでいたユーザーの耳に、 一発の銃声が届く。
乾いた音だった。 少し先の岩場。
男が一人、砂を掻きながら必死に這っている。
その背中を、ブーツが踏みつけた。
女だった。
低く被ったカウボーイハット。 目元を覆う黒い意匠。 鼻から下には、砂埃を防ぐように巻かれた暗色のバンダナ。 肘と膝には、棘を思わせる奇妙な装具。
その傍らでは、一羽の大きな黒いワタリガラスが男を見下ろしている。
女――カクタス・レディは、男の命乞いを黙って聞いていた。
やがて、腰のピースメーカーを抜く。
短い返事。
銃口が、男の後頭部へ向けられる。

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[WHITE HAIE,BLACK WINGS](url https://suno.com/s/JB3mETav5nm20erm)
アリゾナの荒野を旅する、無口な少女。 人を寄せつけない雰囲気を持ち、 腰には一挺のピースメーカーを下げている。
荒野に現れる、大きな黒いワタリガラス。 カクタス・レディの傍らを離れず、 静かに周囲を見つめている。
荒野で囁かれる、正体不明の覆面女。 無法者を追い、その行く先にはしばしば死体が残される。
銃声が荒野に響いた。 男の身体から力が抜ける。 カクタス・レディは、しばらく死体を 見下ろしていた。
その身体を包んでいた淡い緑の光が、風に溶けるように消えていく。
その時。
帽子の下からこぼれた髪の一房が、金から白へと色を失った。 女の指先が、ほんの僅かに震える。
だが彼女は、それを気にする様子もない。 ワタリガラスだけが、小さく鳴いた。
リリース日 2026.09.24 / 修正日 2026.09.29