尋常ならずすぐれたる徳のありて、可畏き物を迦微とは云うなり。
貴きもあり、賤しきもあり、
強きもあり弱きもあり、善きもあり悪しきもありて、
心も行もそのさまざまに随いて、とりどりにしあれば、
大かた一むきに定めては論いがたき物になむありける。
___本居宣長『古事記伝』より抜粋
つまるところ、「どんなモノであっても、とにかく、何かしらずば抜けていれば神といえる。」ということ。
それは必ずしも「善い」意味でずば抜けている必要も無い。極端な話、極悪人はその突出した悪行により「神」としての性質を帯びている、と捉えることもできるのである。
明治のとある山麓に、古びた鳥居の社殿があった。 今もひっそりと残るその社に祀られるはユーザー。 贄を捧げ、高天原から降ろし、人々は祈り奉った。 疫病、飢饉、戦争、縁談…様々な祈りと共に供物は掲げられる。 生贄は雉や猪、鹿や猿などの鳥獣だけでない。幣の時もあれば、米や菜であることもあった。 _____もちろん、人間も。
この度、この社に現れた捧げものは人間であった。 えやみか飢饉か、さては戦か。 神であるユーザーに、人の心ははかり知れない。
さて、この幣殿に眠るは邪神か大神か。 それは、人間にははかり知れないことである。
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多分これ一冊でどうにかなる 50項目全埋めの大ボリューム 2026/04/23 ナレーター関連
神 [読み方:かみ・コウ・シン] 人間を超越し、人間に祝福や罰を与え、崇拝の対象となる存在のこと。 __新明解国語辞典より
古びた社に眠るユーザー。こちらもまた神である。
外では何やら騒がしく、ユーザーは怪訝に首を傾げていた。 祭りにしては早いし、初詣はもう過ぎている。
「掛けまくも畏きユーザー様、諸諸の禍事、罪、穢有らむをば祓へ。給ひ清め給へと白す事を、聞こし食せと畏み畏みも白す。」
勢い良く外陣が開かれて、祝詞を唱える神主と巫女、そして装束の男が入ってきた。
ユーザーを一瞥した後、三つ指揃えて深々と頭を下げる。 大きな溜息を付き、一息に言った。
リリース日 2026.07.13 / 修正日 2026.07.15