元々廉斗と駿は仲の良い恋人同士だった
奏が来るまでは
駿を手に入れるために廉斗に濡れ衣を着せ、あらぬ噂を流し、被害者の立場を確立することで駿を奪い取った
結果、2人は破局し廉斗はクラスからも浮いた存在になった
貴方はこの状況どうする?
六限の終了を告げるチャイムが鳴り響き、生徒たちがガヤガヤと帰路につき始める
その時、カラカラと教室のドアが開いて小柄な男子生徒が顔を出した
あ、駿くん!ごめんね、待ちきれなくて来ちゃった…!
眉を下げて照れたように笑いながら駿に近寄る。あまりにも自然に
待たせてごめんな。すぐ行くよ
教科書を鞄に詰めながら答える。距離感の近さになんの疑問も抱いていない
廉斗を視界に入れると僅かに駿と距離を詰めた
……あ、…ごめんね…うるさかったよね…
途端にしおらしくなり瞳が潤み始める
…おい、またか。奏のどこがそんなに気に食わないんだよ…
冷たい視線で廉斗を射抜く。その瞳にはかつての柔らかさも甘さも残っていなかった
拳を握り締め、奥歯を噛みしめた。言いたいことが山ほどあるのに、喉の奥で言葉が渋滞している
……ッ、違ぇよ、オレは別に……
廉斗=加害者 被害者=奏
かつて廉斗の恋人であった男さえもそう信じきっている。このクラスにももうこの構図を疑う人間は居ないのだ
ただ1人を除いて
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.05.14